2014年8月19日火曜日

空き家ローンで火花


 人口減少や高齢化に伴い増加する空き家対策が課題となるなか、秋田銀行、北都銀行の秋田県内2行が解体やリフォームなどの費用の融資拡大にしのぎを削っている。

 対抗して金利を引き下げる動きも出ている。

 先陣を切ったのは秋田銀行で、6月30日に大仙市、仙北市、美 郷町と提携して「空き家解体ローン」を開始した。空き家の所有者や家族を対象に200万円まで融資する。期間は6か月~5年で、通常の年利(変動金利)は 2・0%だが、提携する自治体の補助金を受ける場合は1・7%に優遇する。横手市と15日に提携を結び、男鹿市、鹿角市と加え提携自治体は計6市町となっ た。これまでに数件の申し込みがあり、提携した自治体にも3~5件の相談が寄せられているという。

 横手市では、2012年度から解体費用の一部補助(上限30万 円)を始め、今年8月1日までに51件が対象となったが、民家1棟の解体費用は平均で150万~200万円程度かかり、「30万円では足りないという声が 度々あった」(市くらしの相談課)という。提携ローンの利用で空き家の解体が進むと期待している。

 北都銀行は、今月7日、「空き家活用ローン」を開始した。解体 だけでなく、リフォーム費用も対象になるのが特長で、500万円まで融資する。期間は1~10年で、自治体との促進提携はないものの、秋田銀行が当初設定 していた年利2・5%(変動金利)より低い年利(同)2・0%に設定した。秋田銀行はこれに対抗し、15日から2・0%に引き下げた。


 北都銀行には10件近くの相談が寄せられているといい、担当者は、「『住み慣れた場所に戻ってきたい』という声は多い。人口減少著しい秋田において、リフォーム促進で一役買えれば」と話している。

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