月29万円の生活保護では、2人の子どもに劣等感を持たせずに育てるのは難しい――。こう訴える大阪府在住の母親(41)を紹介した朝日新聞大阪版の記事に、疑問の声が相次いでいる。
この記事は、「貧困となりあわせ」と題して2013年3月6日付朝刊の生活面に大きく掲載された。
習い事などに4万円、被服費に2万円…
それによると、母親は2012年7月に夫と離婚し、中2の長女(14)、小5の長男(11)と3人で借家に暮らしている。しかし、養育費はもらっておらず、長女が不登校ぎみで、なかなか働きに出られないという。
生活保護は、司法書士の勧めで月に29万円ほどを受給するようになった。このうち、家賃5万4000円を除いた額で毎月やりくりをしている。
12年12月の家計簿を見ると、習い事などの娯楽費に4万円を使っているのが目立つ。長女は体操、長男は野球を習っており、月謝や道具、ユニホーム代、遠征交通費などに消えているそうだ。
また、被服費が2万円、交際費が1万1000円の出費がある。携帯電話代は2万6000円とかさんだが、これは子どもの携帯解約による違約金や自分の働き先探しにかかったと説明した。ただ、別に固定電話代2000円も支払っている。
習い事をさせるため食費は1日1500円以下に切り詰め、月に4万3000円に留めている。ただ、おやつ代7000円は別にねん出した。
それでも、1万5380円が手元に残った。これは、毎月1~3万円を長女の高校進学に備えて貯めているためだそうだ。
母親は、外食を止め、冷暖房は3人で一部屋を使うなど節約していると説明する。ただ、2人の子どもを塾に通わせられず、参考書もたまに買ってあげられる程度で、このまま保護基準が引き下げられたら、自分の食費を減らすしかないと訴えている。
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